ブログをWordPressで構築する6つのメリット・デメリット

ブログ

相談者 Aさん

ブログをはじめようと思っているのですが、無料ブログを使うか、WordPressを使うか迷っています。

WordPressが良いとの情報を見たのですが、WordPressでブログをやるメリットは何ですか?

また同時にデメリットなどがあれば教えてください。

この記事を書く人と信憑性

浅賀理生

Web制作会社の代表をしており、WordPress専門のサービスを提供。

会社としては主にWordPressを用いたサイト構築(CMS構築)の実績が多いですが、個人では趣味である釣りのブログを運営しており、アクセス数は月間20万PVほど

仕事でもプライベートでもWordPressに触れている立場から、ブログをWordPressで運営するメリット・デメリットを解説していきます。

はじめにWordPressのことを知ろう!

WordPressのことをよく理解していない方も多いと思いますので、まずは、「WordPressって何?」というところから解説していきます。

すでに理解されている方は、次の章の「ブログをWordPressで運用する8つのメリット」へお進みください!

WordPressとは「オープンソースのブログソフトウェア」

WordPressは一言でいうと、「無料で使えるブログソフト」です。

ちょっと難しく言うと、「オープンソースのブログソフトウェア」という言い方をしますが、このちょっと難しい横文字について、わかりやすく解説していきますね!

オープンソースって何?

あさか

さて、いきなり横文字が出てきてしまいましたが、まずオープンソースとは?というところから解説していきます。

あさか

オープンソースとはソフトウェアのソースコードを無償で公開し、商用、非商用の目的を問わずに、誰でも自由に開発に携われて、改良や再配布ができるようにしたものです。

一般的なソフトウェアの場合

オープンソースの場合

なるほど〜 なんとなく分かりましたけど、ソースコードってなんですか?

ソースコードとは ↑ の画像のようなプログラミング言語で書かれたテキストです。

ここでは、WordPressを動かしているプログラムといえば分かりやすいかもですね。

WordPressは「世界シェアNo1.のプラットフォーム」

WordPressが無料で使えるブログだってことは理解してもらえたかと思いますが、WordPressがなぜそこまで注目されているのか?

について、WordPressは「世界シェアNo1.のプラットフォーム」だから

というものがあります。

要は「WordPressは、世界で一番使われていますよ」ということです。その根拠については、下記をご覧ください。

WordPressの利用率は、W3Techsによると今や世界1位のシェアを誇ります。(2020年09月現在では全世界のWebサイトの38.4%をWordPressが占めている)

W3Techs とは

調査サービスの名称で、Q-Successという会社が運営しています。調査方法に関してはこちらのページに記載してあります。

これから解説していくWordPressのメリットはこの利用者数の多さによるものと言っても過言ではありません。

ブログをWordPressで運用する6つのメリット

さて、前置きが長くなってしまいましたが、本題であるWordPressのメリットについて解説していきますね。

WordPressのメリットをざっくりまとめると下記のようなメリットがあります。

ブログをWordPressで運用する8つのメリット

  1. 自分だけのブログである(運営側による削除リスクなし)
  2. めんどうが嫌いな方に嬉しい、効率的な記事作成とブログ運用
  3. SEOに強い
  4. 素人でも一定レベルのデザインにすることができる
  5. 誰でもかんたんに機能を拡張できる
  6. カスタマイズ性に優れている

それでは順を追って解説していきますね

自分だけのブログである(運営側による削除リスクなし)

まずはじめに無料ブログと比較して一番のメリットと言えるのが、

自分のブログはじぶんのもの

自分が作成したコンテンツは自分のものである

ということです。

え?そんなの当たり前じゃん

と思われるかもしれませんが、ビジネスや副業でブログを始めたいのであれば、他者のプラットフォーム上にコンテンツ(文字や写真や動画)を生産してべきではありません

例えばアメブロを利用した場合

無料ブログサービスとしてアメブロを例に挙げてみますと、アメブロでは、下記のようなドメインが割り当てられます

https://ameblo.jp/xxxxx/

赤文字で記したxxxxxの部分は、あなたがアメブロに登録する際に決める、名前(ディレクトリ名)です。

この場合のブログのおおもと(親)はアメブロとなるため、あなたの知恵を振り絞り、苦労して調べ、時間をかけて作成した記事は、残念ながらあなたのものでもありますが、運営元のアメブロのものでもあるのです。

独自ドメインでブログを運営した場合

無料ブログと比較して独自のブログを運営する場合、自分だけのドメインを取得することになります。

https://abc-123.com
https://aiueo.com

など、赤文字で表した部分は、あなたが好きなドメインを設定することができ、あなただけのブログとなるのです。

削除されるリスク

また無料のブログサービスなどを利用している場合、運営側の決めたルールに違反した場合、記事、もしくはブログ自体が削除されてしまう可能性があります。

営利目的にブログを運営していて、収益が上がっていたにも関わらず、突然ブログが削除されてしまったら、元も子もありませんよね・・

めんどうが嫌いな方に嬉しい、効率的な記事作成とブログ運用

WordPressは世界シェアNo.1を誇るだけあって、日々、使いやすくアップデートされているのが、非常に魅力的です。

昨今ではエディタ機能の進化が著しく、非常に記事が書きやすく、かつ効率的に記事を作成、管理できるようになりました。

ブロガー歴が長い私がおすすめするWordPressエディタ機能の抜粋

①再利用ブロック

これは記事の一部を再利用ブロックとして保存しておける機能です。

例えば毎回文章の冒頭でプロフィールなどを掲載したい場合など、再利用ブロックを読み込めば一発ですし、再利用ブロックの内容を変更すれば、全ての記事の内容が変わるので、非常に効率的なブログ運用ができるのです。

②レイアウト機能

私は2005年ごろからブログを書いてきており、かつWebデザイナーだったのですが、ブログ運営をしていてずっとずっと「なんとかならないかなぁ・・」と思っていたことのひとつに「レイアウト」の問題がありました。

その問題をWordPressのエディタを使えば解決させられることができ、ブログをより見やすく分かりやすくさせたいときに、2カラム、3カラムといった感じでレイアウト分けすることができるのです。

③テーブル(表組み)

これもレイアウト同様に「なんとかならないかなぁ・・」と思っていたことのひとつでした。

この問題も現在のWordPressのエディタであればノーコードでテーブルを作れてしまうので、非常に便利です。

高度な設定(装飾等)はCSSの知識が必要

テーブル(表組み)をより見やすくさせるために、余白の調整やカラーの変更など、細かい設定を行う際は、CSSの知識が必要となります。

エディターに関するメリットは下記の記事に詳しく書いてありますので、そちらを是非ご覧ください。

SEOに強い

WordPressは構造上、SEOに強いと言われています。

こちらの記事は2009年のもので古い記事ではありますが、当時からWordPressがSEOに強いと、Google検索の責任者に認められていました。

SEOに強いブログを構築するためのプラグインが豊富

WordPressはSEO関連のプラグインが豊富にあることが利用者にとって大きなメリットのひとつです。

通常のブログではHTMLを直接編集しなければ設定できない部分もプラグインで管理画面より設定できるなど、SEOの知識を学べば、素人でもかんたんSEO対策することができてしまいます。

かんたんに更新できることがSEO効果にもつながる

WordPressは更新性にすぐれたソフトウェアです。

使いやすい管理画面、スピーディーなブログの更新、ネットに繋がっていればいつでもどこからでも、スマホからでも更新することができるため、ブログの鮮度を保つことができます。

サイトの鮮度自体もGoogleからの評価になりますし、日々の見直し改善により、より良いコンテンツを生産していくことで、結果的にSEO効果も望めるというわけです。

素人でも一定レベルのデザインにすることができる

WordPressにはテーマ機能というものがあり、このテーマを変えることで、素人でも一定レベルのデザインにすることができます。

そのテーマは有料なの?無料なの?

あさか

テーマは無料、有料どちらもあります。

試しにWordPressでブログを始めてみたいという人は、とりあえず無料のテーマで全然OKです。

逆にしっかりビジネスで使いたいという方は、有料のテーマを購入して運用することをおすすめします。

ちなみに価格は10,000円〜15,000円程度が相場で、買い切り、サブスクリプションどちらもあります。アップデートの頻度やサポート体制で購入するテーマを選ぶとよいでしょう。

ワンポイント

WordPressは世界で使われているプラットフォームですので、海外のテーマも非常に多いです。しかし海外のテーマは英語表記を前提にデザインされており、日本語表記にすると微妙なこともおおいため、個人的には日本人の作成したテーマを利用するのがおすすめです。

テーマはすぐに変えられるの?

あさか

テーマの新規追加や変更はわずか数クリック、時間にして数分程度で完了できます!

具体的な手順としては、【外観】→【テーマをクリック】→【テーマを追加をクリック】→【好きなテーマを選ぶ、もしくは購入したテーマを選ぶ】→【インストールする】→【適用する】です。

無料のブログサービスでもデザインの変更(テンプレートの変更)はできますが、WordPressの良いところは、インストールしたテーマ(テンプレート)をノーコードで細かなデザイン変更することができる点です。

これはダウンロードもしくは購入したテーマにもよりますが、かつて様々な無料のブログサービスを使っていた私の経験からしても、圧倒的にWordPressのほうがかんたんです。

誰でもかんたんに機能を拡張できる

WordPressにはプラグインと呼ばれる誰でもかんたんに機能を拡張できるものがあります。

世界中の人が利用しており、世界中の開発者が、より便利なプラグインを開発しているため、他のブログサービスの比じゃありません。

とにかく「ないものはないのでは?」というほどに便利な拡張機能が揃っており、コストをかけずにブログをより便利に使いやすくさせることができるのはめちゃくちゃ魅力的です。

便利なプラグイン(ほんの一部)

  1. SEO強化
  2. SNSとの連携
  3. ページの高速化
  4. フォームの作成
  5. ページの複製

カスタマイズ性に優れている

Webサイト 目標設定 仕方

WordPressはブログだけでなく、CMS(自分で更新できるWebサイト)としての利用価値が非常に高いプラットフォームです。

これからブログを始めようとお考えの方の中にも、予め将来的なアクセス数やマネタイズの設計を行っている方も少なからずいらっしゃるでしょう。

そういった場合でも、将来的によりユーザビリティを意識したレイアウトに変更したり、会員機能や決済機能をあとづけしたりと、カスタマイズしていくことが可能です。

こんな感じで、ブログを小さく初めて大きくしていきたい人にも安心なのがWordPressなのです。

ブログをWordPressで構築するWordPressのデメリット

メリットでは良いことばかりを書いてきましたが、当然ながらWordPressにもデメリットはあります。下記はWordPressのデメリットとなりますが、それぞれを詳しく解説していきますね。

ブログをWordPressで構築するWordPressのデメリット

  1. ドメイン・サーバーの費用は自分持ち
  2. 立ち上げるまでの敷居が高い
  3. 無料のブログサービスに比べ、集客の敷居が高い
  4. セキュリティのリスク
  5. アップデートやバックアップを自分で行うことへのリスク
  6. サイト(ウェブページ)の読み込み速度

ドメイン・サーバーの費用は自分持ち

web制作 相場 料金

WordPress自体は無料で利用できるのですが、WordPress本体を置いておくサーバーと、インターネット上に表示させるためにドメインを取得しなければなりません。

このサーバーとドメインはどちらも有料となり、ブログを運営することで収益を目的としない場合、負担となってしまいます。

いくらくらいかかるの?

あさか

ドメイン料は年間1,000円〜3,000円程度

レンタルサーバーは月額1,000円〜安いところであれば月額300程度で借りることができます。

ただし、サーバーに関しては、アクセスが増えると、ブログの表示が遅くなったり、表示されなくなったりするので注意が必要です。まずは格安のレンタルサーバーで小さく初めて、アクセスが増えてきたらサーバー移行するという手もあります。

立ち上げるまでの敷居が高い

WordPressはサーバーインストール型のブログシステムですので、ご自身で用意した(借りた)サーバーにWordPressをインストールする必要があります。

昨今ではWordPress利用者が爆増しているためワンクリックでインストールできる機能があったりしますが、インストールする先のフォルダを間違えてしまったりと素人が起こしやすい凡ミスのようなことも起こり上、未だ微妙に敷居は高いのがデメリットです。

自信のない人は、クラウドソーシングサービスでインストール代行を外注するのもありです。

無料のブログサービスに比べ、集客の敷居が高い

無料のブログサービスでは、そのブログサービスのトップページなどに、新着記事やランキングと言った感じで、自分のブログをアピールできるかもしれない仕組みが用意されていますし、コミュニティ機能などがあるブログサービスもあるため、ブログ仲間的なものが作れたりするのは、無料ブログサービスならではのメリットと言えるでしょう。

それに比べ、WordPressでのブログは完全にオリジナルとなるため、自分でがんばって集客する必要があります。

集客方法はSEOであったり、ソーシャルメディアであったり、リアルでの集客であったりと多岐にわたります。

セキュリティのリスク

WordPressは世界で一番使われているブログソフトウェアのため、「不正アクセス」によるセキュリティ被害の報告も多いです。

被害を受けてしまうと、サイトが正常に表示されなかったり、システムが動かなかったりと不具合が生じてしまいます。

こうしたセキュリティ被害、WordPress自体はすごくセキュリティの高いソフトウェアなのですが、実は管理者のうっかりミスが原因というものがほとんででして、その原因というのが推測されやすいパスワードを設定してしまっているというもの

ここについて弊社のエンジニアが実際の被害事例を紹介しつつ、その対策法を詳しく解説していますので、企業サイトを検討している方は事前知識として視聴していただけると良いかと思います。

アップデートやバックアップを自分で行うことへのリスク

WordPressは定期的なアップデートが行われるのですが、このアップデート作業は管理者であるあなたが行わなければなりません。

アップデート自体はボタンをクリックするだけなので、誰でもかんたんにできるのですが、問題は、アップデートすることでWordPressが正常に動かなくなってしまうリスクがあるということ

なぜこのようなリスクがあるかというと、メリット5で解説した「誰でもかんたんに機能を拡張できる」というプラグインを入れすぎてしまうことで、本体のアップデートについてこれなかったプラグインなどが動かないケースがあるのです。

プラグインというのは、プラグインを開発者がいるわけですが、その開発者が本体のアップデートに合わせて、例えばバグをそのままにしておいたり、開発自体をやめてしまったりすると、こういった現象が起こるのです。

またバックアップについても、ググればやり方自体の情報はたくさん出てきますが、「本当にバックアップできているのか?」「バックアップファイルを復元するにはどうすればよいのか?」など、専門知識がない方には敷居が高いのです。

サイト(ウェブページ)の読み込み速度

WordPressは動的にページを生成するため、HTMLだけで作られた静的ページと比較して、ページの読み込み速度が遅くなってしまいます。

また、画像をたくさん使用するようなブログでは、よりページの読み込み速度が遅くなる傾向にありますし、プラグインをたくさん入れることでページの読み込み速度が遅くなることが多々あります。

こういった対策に強い制作会社等に依頼すれば、遅くなった際にチューニング作業を行ってくれますが、内製でブログを作り、ページの読み込みが遅くなってしまった時に相談&チューニングしてくれる所がないとちょっと厳しいかもです。

この記事を書いた人

浅賀理生(あさかまさお)

株式会社インスパイアデザイン代表。釣りとコーヒーをこよなく愛する家族LOVEな二児のパパ。WordPressを用いたWeb制作&開発のご相談はお気軽にどうぞ