【制作会社目線】STUDIOのメリット・デメリット

あさか

ノーコードでWebサイトが制作できる「STUDIO」について、制作会社としてお客様にご提案しようか検討する中で、色々と情報を調べ、まとめたものを記事化させていきます。

前提

STUDIOについてのメリット・デメリット、その他感じたことなどを書いていくにあたり、前提として記事を書く私(私たちの会社)についてざっくり書くと

  1. 私自身、元々デザインとコーディングを行なっていた(コーディングに関しては10年以上前ですがか・・)
  2. 私たちの会社はWordPressに特化し、過去800件を超える制作、開発を行なってきた

ということで、当時からコーディングが苦手だった私がノーコードでデザインを制作していくことと、vs WordPressという一面を持つSTUDIOについて、忖度なしでメリット・デメリット、また感じたことを正直に書いていきます。

制作会社目線で見るSTUDIOのメリット

実際にSTUDIOを使ってみて感じたメリットと他の方のブログ記事をリサーチした内容と合わせて、私なりに導き出したメリットを書き出していきます。

1. コーディング不要によるスピード感

コーディング

過去、サイト制作において、作業として行なってはいたが、苦手だったのがコーディングです。その苦手だったコーディングなしでデザインを作成していけるのは、エンジニアがいない、または少ない制作会社にとってはすばらしいと思いました。

業務として例えるならAdobeXDでワイヤーフレームを作成しながら、デザインも行なってしまっているような感じでしょうか

お客様の前で、ライブプレビューを行い、デザインを作成しながらコミュニケーションを取るだけで仕事が取れそうです。

こうしたスピード感は複数の業者と比較されている状況下では、相手に好印象を与えると思います。

XDでもその場でデザインは可能ですし、WordPressであってもテーマなどを入れておけばその場でサイトを作れますが、ノーコードという面でスピード感は早いと思いました。(WordPressでは予め本体の設置やテーマのインストールからベースとなるデザインの作成などはしておく必要があるので)

フォームの設置もかんたん

コーディングが苦手であったり、WordPressの導入からフォーム系プラグインの導入・設定が苦手と感じている方には大きなメリットだと言えます。

素材として使用できる写真やアイコン、フォントが使用できる

管理画面からサクッと素材を検索して、サクッとサイトに配置できるのは嬉しいと思いました。こうした仕組みもスピード感につながりますしね

2. 制作、修正の工数を減らすことができる

削減

STUDIOをそこまで使い込んでいないため、明確に工数が見えているわけではないですが、コーディングが必要ないためその分の工数が減らせることはメリットの一つと言えます。

通常であれば、ディレクター → デザイナー → コーダー・エンジニアといった人たちが関わり、Webサイトを制作していきますが、ディレクター → デザイナーだけで完結します。

それこそ一人で全部対応できるのであれば、丸儲けです(←言い方)

制作会社といえど、お一人、または数人の会社も多いと思いますので、工数を減らせる分、売り方次第で利益率は高くなるでしょう。(下がった工数分を料金に反映して、その分お客様に安く提供するといった考えもありです)

スピード感は信頼につながる

お客様からの修正要望に対し、ディレクターレベルで即座に対応できるのであれば、そのスピード感は素晴らしく、信頼につながるものです。

先ほどフローを書きましたが、通常であれば、ディレクター → デザイナー → コーダー・エンジニアといったフローで、デザイナーのスケジュール、コーダー・エンジニアのスケジュールというものがありますから、人を跨ぐことでお客様からの要望に対して、対応が遅くなっていってしまいます。

その点を埋められるのは、一つの価値提供となるでしょう。

3. サーバー不要。制作から公開までのスピード感

制作会社目線となるとサーバー不要はどうなのか?と疑問に思うかもしれませんが、ドメイン取得代行、サーバー設定などめんどうに感じる方にとっては大きなメリットです。

作って、OKもらって、ボタン一つで「はい公開」って普通に考えてラクです。

保守はどうする?

ここで、制作会社としては、保守サービスにつなげたいと考える方も当然居ると思いますので、その辺りはそれぞれの考え方で良いのかな?という感じ。

通常であれば、お客様が独自ドメインを取得し、合わせてメールアドレスも使用しているでしょうから、その辺りの問題も出てくると思いますし、お客様のリテラシーも絡んでくる部分ですので、臨機応変に対応するのが良いでしょう。

4. バージョンアップを行わなくて良い

静的サイトは別ですが、WordPressなどを導入しCMSとして構築すると、WordPress本体とプラグインのバージョンアップを行わなければなりませんが、STUDIOであればその必要がないのはメリットだと感じます。

WordPressのバージョンアップについては、複雑なサイトや規模の大きなサイトではシビアですし、確認作業も多いのが、制作会社目線で感じるデメリットだと感じています。

ただSTUDIOは複雑なサイトや大規模サイトには不向きに感じたため、人によってはこのバージョンアップがメリットと感じない人もいるかもしれません。

制作会社目線で見るSTUDIOのデメリット

とできるのかもしれませんが、ちょっと効率悪いなと感じてしまいます。

コードが書けない・編集できない

恐らくデザイナーやデザインできる事業者さんをメインターゲットにしているからだと思うのですが、ノーコードが故に制作会社目線ではそれがデメリットにも感じます。

制作会社やフリーランスなら共感してくれると思うのですが、意外とお客様から細かい要望があがってきませんか?

そういった際にCSSやJavaScriptで細かく調整するようなことができないため、その分お客様満足度は落ちてしまうかも(予め説明しても、そこまで理解してくれる方は少ないんですよね・・)

ノーコードと言えどHTMLの知識が必要

ドラッグドロップで自由にデザインは行えますが、HTMLの知識は必要です。(SEO的にも正いタグ付けは必須)

各パーツを編集エリアにドラッグドロップしていって、本当に簡単にサイトが作れるかというとそうではありませんので、全くの素人には不向きでしょう。

今回は制作会社目線で記事を書いていますので、この辺りでつまずく方はいないと思いますが、HTMLの知識がほぼない素人方であればWixが一番使いやすいと思います。

エクスポート機能がない

WordPressからのインポートは可能なようですが、エクスポートができない。

過去、何件か国産のCMSからWordPressへの移行などの案件を承ってきましたが、エクスポート機能がないんですよ・・

となると、移行の際は、手動でコンテンツの移行を行わなければならないため、ページ数×移行の費用がかかるためお客さまにとっての負担が大きくなります。

他からはインポートできるが、他に移行する際はエクスポートができないとかって、個人的にはかなり微妙に感じますね。(囲い込み感が・・)

それに対し、WordPressはオープンソースなので、エンジニアが企業からお金をもらって開発しているわけではないので、自社の利益のためではなく、良いものつくろうといったモチベの中で開発を行っている点に個人的には共感を持てています。

情報が少ない

STUDIOは比較的新しいサービスでありユーザー数もWordPressなどに比べたら圧倒的に少ないため、情報が少ないのが一つデメリットといえます。

制作会社の方であれば、なんとなく使っているうちに基本的な操作には慣れてきますが、情報不足でイマイチ使い方が分からない点などもでてきそう。

対してWordPressであれば、世界中で多くの利用者や開発者がいるため、ありとあらゆる情報が出ていますので、助けられることが多いです。

その他気になる点

他の方のメリット・デメリットを読んでいて、個人的に疑問に感じた点を書いていきます。(制作会社目線、かつ個人的な観点ですので予めご了承ください)

チームプレイについて

メリットの中で、制作、修正の工数を減らすことができる、コーダーやエンジニアが不要と書きましたが、私自身は一つのサイトを制作するにあたり、ディレクター、デザイナー、コーダー、エンジニアがそれぞれの役割でプロジェクトを進めることは大切なことだと思っています。(たとえ小さなサイトであっても)

その理由としては、なにか困ったことがあったときに助けてくれる仲間がいること

お客様からは想定しない角度からの質問や要望、問題点などが飛んでくることがあります。

そういった時に、それぞれの専門知識を用いて、問題や課題を解決してくれることって結構ないですか?

そういった観点からすると、STUDIOを用いて作成する案件というのはある程度のターゲット層を決めてから提供するのが良いと感じます。

テンプレートについて

STUDIOに限らずデザインテンプレートって意外と使いづらかったりしませんか?

特にデザイナーさんなどであれば、自分でテンプレートを作っておいて、そこに当てはめていく方が良いと感じるのではないでしょうか?(とは言え、予めテンプレートをデザインするのも時間と労力がかかるのでアレですが・・)

この点において自分的に思ったことは、

  • AdobeXDでテンプレートを作っておき、ある程度の自由度を持たせてお客様のサイトを作り、コーディング→納品
  • WordPressとプレーンなテーマを予め用意しておき、それをテンプレとして使用し、一部コーディング→納品

こんな感じのほうがお客様の満足度を高めつつ、工数を抑えられるので良いのでは?という風に感じました。

共同作業について

共同編集について下記のnoteの記事を見て「う〜ん」となりました。

STUDIOは1ページ単位での公開はできず、全ページが一括で公開されてしまいます。

自分が修正して「大丈夫だ!公開しよう!」と思って公開したら、別の人が修正途中の状態で公開されてしまった、ということが起こりました。

そのため、運用回避として下書き用の別プロジェクトを作成しています。そこでLPの作成や修正を行って、公開する直前に本番用のプロジェクトにコピペするようにしています。

https://note.com/smartcamp_design/n/nc834eea7240b

長年WordPressをしようしている立場からすると同時編集機能をメリットとして挙げている人もいましたが、個人的には「う〜ん』という感じ

WordPressであれば、「ページ単位での公開・非公開・下書き」は当たり前なので

STUDIOの制作代行など売り物として提案できるか?

速度、予算、業種業態、要望によっては、STUDIOで全然OKだとは思います。(私たちでもSTUDIOをお客様に提供した際のリスクなどが払拭できれば積極的にご提案していくかもしれません)

が、10年以上WordPressを提供してきた身としては、お客様の細かな要望にも応えられるWordPressに軍配は上がってます。

そもそもWordPressもノーコードであり、ブロックで制作していけますし、市販のテーマの一部分を細かにデザインしてコーディングすることも可能なので、あらゆる要望に対して解決策があるんですよね。

要望はデザイン面だけでなく、機能面でもあるため、カスタマイズ性の高いWordPressはやはり便利だなと

というわけで制作会社目線でSTUDIOのメリット・デメリットを書き殴ってきましたが、私たちでは制作会社様や代理店様、フリーランスの方に、WordPressの制作代行(コーディング代行もOK)を承っていますので、お気軽にご相談ください。

もちろん一般の企業のご担当者様からのご相談も受け付けております。

この記事を書いた人

浅賀理生(あさかまさお)

株式会社インスパイアデザイン代表。釣りとコーヒーをこよなく愛する家族LOVEな二児のパパ。WordPressを用いたWeb制作&開発のご相談はお気軽にどうぞ